あげぱん差し入れ、持ち味で支える 那覇市立病院へ有志


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「頑張ってください」などメッセージが書かれた大量のあげパン=21日、那覇市久茂地のあげパン工房アントシモ(提供)

 「コロナに負けず頑張ってください」「明けない夜はない」。新型コロナウイルス感染症の治療にあたる那覇市立病院の医療従事者にエールを送ろうと、那覇市民有志が21日に、手書きメッセージを貼り付けたあげパン約100個を差し入れた。企画した同市泉崎のあさひそば店主、大城文子さん(47)は市立病院で3人の子を出産した。「気持ちを伝えたかった。この輪が広がればいい」と思いを込めた。

 新型コロナの影響で疲弊する医療現場の報道を目にしてきた大城さんは「何かできないか」とSNSに投稿した。それを見た中学からの同級生、同市久茂地のあげパン工房アントシモの店主、宮城博三さん(47)が協力を申し出て、同店のあげパンを通常の半額で大城さんに提供。あげパン約100個を市立病院に届けた。受け取った関係者は涙を浮かべていたという。

 あげパンには大城さんと夫の盛隆さん(53)、市立病院で生まれた成汰さん(14)、晴都さん(13)、結菜さん(10)やおいっ子らで書いたメッセージを貼り付けた。

 大城さんは「子ども3人を産んで、とってもお世話になった。応援していることを伝えたかった」と語った。宮城さんは「自分はこれが専門だ。パンならアチコーコーで持って行けると思った」と笑った。