米軍普天間飛行場「泡消火剤」流出事故の活動基準策定 宜野湾消防 隊員アンケート 12人「泡と接触」


この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭
流出した泡消火剤を回収する宜野湾市消防職員=4月11日午前11時5分ごろ、同市の宇地泊川(金良孝矢撮影)

 【宜野湾】米軍普天間飛行場から有害性が指摘されている有機フッ素化合物PFOSなどを含む泡消火剤が流出した事故を受け、沖縄県宜野湾市消防本部(浜川秀雄消防長)は7日、PFOSなどが河川へ流出した際の活動基準を策定した。同本部が流出現場で対応に当たった職員に実施したアンケート調査では、不安を訴える声が上がった。

 有機フッ素化合物の河川流出事故に関する活動基準の策定は県内初とみられる。現場で泡消火剤の回収作業などに当たった20~50代男性職員18人へのアンケートでは、12人が泡と接触したと回答。12人のうち半数が、人体に与える影響の情報が少ないとして多少の不安があるとした。

 活動基準は事故対応の反省を踏まえて緊急に作成した。PFOSと同じく有害性が指摘されているPFOAのほか、石油などの河川流出を想定。今回の流出現場で職員は手袋をしていたが、隙間から肌に触れるなどした。活動基準では防災用長靴や化学防護手袋などを用意するとした。

 浜川消防長は「現場の指揮者や職員が安全に活動できればいい」と話した。