米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関し、辺野古の基地建設現場の海域に設置した水中録音装置で2月に引き続き3月もジュゴンとみられる鳴き声が記録された。沖縄防衛局が15日、有識者会議「環境監視等委員会」で報告した。また、大浦湾で環境省の絶滅危惧種(レッドリスト)に登録されているオキナワハマサンゴ1群体が新たに見つかったことも分かった。ジュゴンとみられる鳴き声が記録されたのは2月と同じ地点。3月6日に9回、9日に1回、13日に6回、25日に2回、29日に5回確認された。一方でジュゴンの姿は確認されず、海草の食べ跡も見つからなかった。
県は4月、工事を止めた上でジュゴンの行動を調べるよう防衛局に指導したが、防衛局によると15日の委員会で工事停止については議論しなかった。防衛局は従来の調査を拡大してジュゴンの生息状況を確かめる。
新たに見つかったオキナワハマサンゴは海面から5・5メートルにあり直径3・2センチ。防衛局は「全体的に白化している」として観察を続ける方針を示した。委員からは「工事の影響がないように注意して」との意見があった。
委員会は新型コロナウイルスの感染防止のためテレビ電話で開催された。