高校野球沖縄大会7月4日開幕 他競技の開催判断に影響も


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 全国高校野球選手権(夏の甲子園)と地方大会の中止を受け、沖縄県高校野球連盟(岩﨑勝久会長)は23日、県独自の大会を開くことを正式に決めた。大会はトーナメント方式で7月4日に開幕し、土日に試合を進める。決勝戦は高校の夏休みに当たる8月上旬を予定。今後、県内の新型コロナウイルスの感染状況などを注視し、観客の入場有無について検討する。全国高校総体や夏の甲子園など、高校部活動の集大成の場でもある大会が軒並み中止になる中、県高野連の決定が今後、他競技の県内大会開催の判断にも大きな影響を与えそうだ。

昨年の全国高校野球選手権沖縄大会の開会式で、整列する高校球児ら=2019年6月22日、沖縄セルラースタジアム那覇

 県高野連の臨時理事会が23日、冒頭以外、非公開で開かれた。出席した理事約30人の全会一致で決まった。開会式は困難視しており、抽選会の方法についても未定だ。中部商、沖縄工、宮古、日本ウェルネスが獲得していた沖縄大会のシード権は維持されることで決定した。県高野連は今後の県内の感染状況によっては大会の中止や打ち切りの可能性があるとした。

 今後も複数回の理事会を経て、感染防止対策や抽選方法、会場となる球場の確保など詳細を詰めていく。

 中止となった夏の沖縄大会は6月20日に開幕予定だった。独自大会の開幕を7月4日にした理由について、県高野連は「球場がある程度押さえられている点や大会を待つ球児や指導者のためにも早めに決断した」と説明した。

 理事会では3年にとって高校最後の大会となるため「従来の大会に近い形で実施させてあげたい」との意見が多く上がったという。

 理事会後、報道陣の取材に応じた岩﨑会長は「甲子園を夢に幼少期から頑張ってきた球児も多い。甲子園はなくなったが、3年生にとっては最後の大会になる。これまでの努力を大会で発揮し、今後の学校生活や進路に反映できることを願っている」と大会を待ち望んでいた球児へエールを送った。

 8月以降に予定している新人大会や秋季大会は、例年通りの開催を予定しているが、今後協議していくとした。