空手個人形で全国大会 高校総体代替、ネット上開催


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 全国高校総合体育大会の中止決定を受け、全国高体連空手道専門部は2日までに、全国大会に代わり独自に個人形競技のグランプリ(GP)大会をインターネット上で開催することを決めた。参加者は3年生に限定し、撮影した映像で審査する方式。成績は公認記録とする。2日に申し込み受け付けが始まり、沖縄県内各校の空手部にも参加が呼び掛けられている。同様の方式で団体形の開催も模索されている。

3年生限定、団体も模索

 全国高体連の空手道専門部は「今までに懸命に空手道に取り組んできた高校生たち、とりわけ引退が近い3年生のことを考えると心が痛い」と、コロナの影響がある中でも、できることを模索し「形インターネットGP」を発案した経緯を説明した。本来は県総体を予選に選手が絞られるが、今回は全員が全国の舞台に挑むことになる。

 専門部公認の審判員の中から選ばれた審判団が判定を行う。第1ラウンドは参加者数に合わせグループや上位進出数を決め、参加者全員が指定形の出来栄えを競う。通過者は自由形の第2ラウンドに進み、さらに男女各16人を選出。男女のトップ8人を優秀選手として表彰する。1位にはグランプリ(GP)、2位は準GPの称号が贈られる。

 申し込みは6月12日まで。21日までに第1、2ラウンドの指定形と自由形の映像を送付する。2ラウンド突破の男女各16人は7月5日に決定し、10日までに二つ目の自由形と決勝で使う自由形の映像を送付する。コロナの感染状況を見ながら、団体形GPの開催も予定しているという。

 専門部は「参加者全員が全国大会レベルの審判を受けることになる。通常の予選では経験できないことで、競うだけではない価値ある大会になると思う」と話した。

 県高体連空手道専門部の村田理世子専門委員長は「ウェブでの審査は難しいところもあると思うが、チャンスが得られたのはうれしい。県内の3年生には全国上位を狙える選手もいる。頑張ってほしい」と県勢の活躍を期待している。