県内景気「後退局面」 日銀那覇6月 雇用・所得は下方修正


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 日本銀行那覇支店(桑原康二支店長)は5日、6月の県内金融経済概況(主要指標4月)を発表した。県内景気について「新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続いている」として、3カ月連続で後退局面と判断した。雇用・所得情勢は「弱い動きがみられている」と下方修正した。

 桑原支店長は「経済活動は下げ止まりつつあり、今後、底を打って回復に向かうことが期待できる」とした一方で、第2波を回避しても回復度合いは緩やかになるとして「回復はU字とL字の中間くらいになる」と話した。

 雇用と所得はもうしばらく悪化が続く可能性があり、派遣労働者について6月末で雇い止めになるケースなどに「注視する必要がある」と指摘した。

 【個人消費】コンビニエンスストア全店舗の販売額は前年同月比10・0%減で、2010年5月以来のマイナスとなった。自動車登録台数はレンタカー需要が落ち込んだことから同13・2%減だった。

 【観光】主要52ホテルを対象とした客室稼働率は9・4%で、同72・3ポイント減少。統計の残る2000年1月以降最低を記録した。前年同月からのマイナス幅も過去最大となった。

 【設備投資】非居住用の着工建築物床面積は同85・4%増だった。