人気上昇中の多良間特産黒豆 収穫始まり、品質は良好


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一つ一つ丁寧に黒豆を収穫する高江州ノブさん=5月15日、多良間村塩川

 【多良間】多良間村で黒豆(ササゲ)の収穫が始まっている。同村塩川の高江洲ノブさん(84)の畑でも黒豆の立派なさやが鈴なりになっており、梅雨の晴れ間の下、高江州さんが一つ一つ丁寧に収穫した。高江州さんは「(島外の)子どもたちに送ってあげようと思って作っているよ」と笑った。

 多良間黒豆はサトウキビ収穫後の間作や緑肥として村内各地で植えられている。収穫された豆は天日干しの後、さやから豆を取り出し乾燥させる。完熟した豆のさやがパチッと鳴って豆がはじけ飛ぶ。多良間村の各家の庭では豆を干す懐かしい昔ながらの光景が見られる。

 宮古島や県外産の物に比べ、抗酸化作用などがあるアントシアニンの含量が2倍以上あるといわれている。黒豆の生産者で構成する「ばしゃらの会」の仲間トシ子会長(68)によると、村内や宮古島はもちろん離島フェアなどを通じて、沖縄本島から個人注文が入るほど需要が高まっているそうだ。仲間会長は「今年は天候にも恵まれて品質がいいよ」と話した。

(清村めぐみ通信員)