沖縄署(幸喜一史署長)は18日、インターネットを介し、恋愛感情などを利用して金をだまし取る特殊詐欺被害を未然に防いだとして、北中城村のイオンモール沖縄ライカム内にある外貨両替観光案内所の従業員、島袋美海(よしみ)さん(42)に感謝状を贈った。中国出身の島袋さんは「当たり前のことをしただけ。これからも、お客さんに安心して喜んでもらえる仕事がしたい」と感謝状を受け取った。
沖縄署によると、インターネットで知り合った外国人から「あなた宛てにプレゼントを贈った。受け取ってほしい」と本島中部の30代男性にメールが届いた。その後、宅配業者を名乗る人物から「検査で荷物が止められている。解除のため金を振り込んでほしい」などとメールがあった。
4月中旬、男性は外貨両替観光案内所を訪れ、「タイに約15万円を送金したい」と告げた。
応対した島袋さんは送金理由などが明瞭でなかったことから「怪しい」と感じ、男性に警察へ相談するよう勧めた。2度にわたり来店した男性は島袋さんらの説得に理解を示し、詐欺被害を免れたという。
島袋さんは「月に1度は詐欺などの犯罪情報を調べ、従業員らと共有している。今後も、安心して来店いただけるよう努めたい」と話した。
同署は今回の手口はインターネット利用詐欺の常とう手段だとし、金銭を請求する不審なメールなどを受けた際は、警察に相談してほしいと、注意を呼び掛けている。