知事「話が全部過去に戻っている」と難色 玉城知事と中谷・元防衛相との会談時にはメガフロート案に言及なし


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中谷元・元防衛相(左)と面談する玉城デニー知事=3日、県庁

 自民党の中谷元・元防衛相が名護市辺野古の新基地建設について埋め立工事の完遂は困難なため、代替策として巨大な浮体を設置する「メガフロート」案を有していることを沖縄県の玉城デニー知事に近い関係者に示したことについて、玉城知事は6日朝、3日に中谷氏と会談した際には「メガフロートの話は出ていなかった。話が全部過去に戻っている感じがした」と難色を示した。

 中谷氏は2日から4日にかけて沖縄を訪れ、名護市の渡具知武豊市長や玉城知事と面談した。4日に那覇市内で玉城知事の後援会長で金秀グループ会長の呉屋守将氏と自民党の元副総裁の山崎拓氏と会食した際に埋め立てを困難視し、代替策としてメガフロート案を提案した。

 玉城知事は、中谷氏は会談で埋め立てを困難視しているとの言及はなかったとした。一方、「軟弱地盤などの埋め立ての問題点を指摘し、だから工事を中止して話し合いを望んでいると伝えたら、中谷さんは否定はしなかった」と述べた。

 中谷氏は玉城知事との会談後、記者団に対して埋めたて工事の実現性について「技術的には不可能ではない」と述べていた。【琉球新報電子版】