波照間最大の行事「ムシャーマ」完全中止


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昨年のムシャーマで公民館広場に向かって行進する西組のミチサネを率いるミルク=波照間島

 【波照間=竹富】波照間公民館(仲底克彦館長)は、旧盆中日(今年は9月1日)に行われるムシャーマを中止することを16日に決めた。島の繁栄、豊作や豊漁、無病息災を祈願する波照間島最大の行事だが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐため、完全に中止とした。

 7月11日にはムシャーマの各組、東組(北・南集落)、前組(前集落)、西組(名石・冨嘉集落)の構成員が各集落会館で話し合いを持った。規模を縮小して開催する方策も考えられたが、万一感染者が出た場合、医療体制の心配もあることから中止すべきとの声が多く、最終的には公民館審議委員会に一任。臨時に同委員会を開いて決定した。

 仲底館長は「私の知る限り、ムシャーマの中止は戦後初めてと思われる。感染症拡大予防の観点からやむを得ず中止となった。関東、関西、中京、沖縄本島、石垣の各郷友会にも連絡した」と語った。

(新城あやこ通信員)