【動画あり】菅氏苦言に玉城沖縄知事「そごは生じてない」 宿泊療養施設、計画的に確保と反論


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会見で記者の質問に答える玉城デニー知事=3日午後4時54分ごろ、県庁

 菅義偉官房長官が3日の会見で、新型コロナウイルス感染者の軽症者を受け入れる宿泊施設の確保が県内で追いついていないことについて「政府から沖縄県に何回となく、確保すべきであると促してきた」と苦言を呈したことについて、沖縄県の玉城デニー知事が「私どもと長官の発言とそごは生じていない」と述べ、国の患者推計に基づいて計画的に宿泊療養施設の確保に取り組んできたと強調した。

 玉城知事によると、国からは7月末までに感染者の拡大に伴う医療提供体制の整備を行うよう通知を受けたという。県は、国の患者推計に基づき、最大療養者数を425人と想定し、医療機関の200床と軽症者向け宿泊療養施設225室以上の確保に向けて取り組んできたとした。一方で7月に入って患者が急増したため、8月上旬からの供用開始予定を7月30日から前倒しで始めたと説明した。

 また、4日から新たに那覇市内で最大200床の軽症者向けホテルの供用を開始する。玉城知事は、看護師や保健師が不足しているとした上で、「(看護師や保健師の)数が確保できれば200を稼働できる」と述べた。

 西村康稔経済再生担当相が2日の記者会見で浦添市にあるJICA(国際協力機構)の研修施設で、軽症者と無症状者の受け入れを検討していると述べたことについて、玉城知事は「(担当)部局で現場に行って確認したが、全体的な管理体制に懸念があるということで、ちょっと使うの厳しいかもしれませんということだった」と述べ、西村担当相に3日、使用が厳しいとの見通しを県側から伝えたと述べた。

 玉城知事は2日、感染者の増加に病床確保が追いつかないとして、50歳未満で基礎疾患がないなどいくつかの条件を満たせば自宅療養にする方針を示している。【琉球新報電子版】