社会
新型コロナウイルス感染症

「娘が倒れている」119番 コロナ疑い救急出動遅れ 1時間後に死亡 沖縄・浦添市

 【浦添】浦添市消防本部(嘉味田朝消防長)は5日、40代女性が発熱して倒れていると119番通報を受けたにもかかわらず、消防職員が新型コロナウイルス感染を疑い保健所への相談を勧め、救急車の出動が23分、遅れたと発表した。女性は通報から約1時間後、搬送先の病院で死亡が確認された。嘉味田消防長と松本哲治市長らが5日に同市役所で記者会見し「不適切な対応だった」と謝罪した。


消防職員の不適切な対応で出動が遅れたことについて謝罪する(左から)浦添市消防本部の嘉味田朝消防長、松本哲治浦添市長ら=5日、浦添市役所

 同本部によると女性の死因や、死亡と出動遅れの因果関係は不明。持病の有無については「個人情報のため明かせない」としている。女性の死後に新型コロナの抗原検査を行い、陰性だったという。

 同本部の名護晃情報指令課長は「新型コロナの疑いが強いと思い込み、基本的な手順である、容体の聞き取りを行わなかったことが(出動遅れの)原因だ。思い込みで(女性が)倒れているという緊急性の高い状況を見落としてしまった」と説明した。同本部は4日夜、遺族に謝罪した。

 同本部によると4日午前、1人暮らしの女性が「熱がある」と母親に連絡した。午後6時27分、女性宅を訪ねた母親が「娘が倒れている。3、4日前から38度台の発熱もある」と119番通報した。通報を受けた職員は新型コロナ感染を疑い、母親に対して保健所への相談を促した。その上で救急車出動が必要なら連絡するよう告げたという。女性の容体については尋ねなかった。

 午後6時47分、職員が事後確認のために母親に電話し、女性の意識がないことを把握した。同6時50分に救急隊とドクターカーが出動。女性は心肺停止の状態で市内の病院に搬送されたが、同7時21分に死亡を確認した。最初の通報時に意識があったかどうかは確認できていないという。

 嘉味田消防長は「聞き取りがいかに大事であるかを改めて認識し、1分1秒でも早く現場に到着できるよう手順の徹底に努める」と述べた。



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