入植66年で慰霊祭 オキナワ移住地 先人らを追悼【ボリビア】


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追悼の辞を述べる中村侑史会長=オキナワ移住地

 オキナワ移住地の入植66周年を記念した慰霊祭が14日、オキナワ日本ボリビア協会の敷地内にある慰霊碑前で行われた。

 今年は新型コロナウイルスの影響で規模を縮小し、役員と職員のみで開催した。

 参加者全員が1分間の黙とうをささげた後、追悼の辞が読み上げられ、焼香が行われた。追悼の辞で同協会の中村侑史会長は「うるま移住地で亡くなられた15人のみ霊を始め、オキナワ移住地で開拓半ばにして亡くなられた431人の、生前の面影をしのぶ。このように発展を遂げ、豊かで安定した移住地が築かれたことに、ここに眠る先輩諸君のたゆまぬ努力と、難題を克服された固い精神と団結に対して、感謝の意を表します」と述べた。

 1954年8月15日に琉球政府送り出しの第1次移民団が、ボリビア・サンタクルスに到着した。うるま移住地に入植したが、原因不明の熱病で15人が亡くなった。

 その後、パロメティーヤ地域に移動したが土地の確保ができず、2度目の移動で現在のオキナワ移住地に安住の地を得た。移住地を開拓した1世も80~90代と高齢化し、健康上の問題で外出を控えたり、他界したりして、年々少なくなっている。

(安里玉元三奈美通信員)