コロナ禍でも「取り残さない」 対策方針に理念提言 SDGs会議、知事に中間報告


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玉城デニー知事(中央)に中間報告を提出したSDGsに関する万国津梁会議の委員ら=7日、県庁

 持続可能な開発目標(SDGs)に関する万国津梁(しんりょう)会議(委員長・島袋純琉球大教授)は7日、沖縄でSDGsを推進する意義や基本理念、優先課題を盛り込んだ実施指針案を含む中間報告書を玉城デニー知事に手渡した。県は年内に取りまとめる新たな振興計画の骨子案に盛り込む予定。

 実施指針案は、沖縄でSDGsを推進する基本理念として「平和を求めて時代を切り拓き、世界と交流し、ともに支え合い誰一人取り残さない、持続可能な『美ら島』おきなわの実現」とした。

 沖縄の優先課題として、SDGsの17ゴール全てと、県の沖縄21世紀ビジョンに描かれた五つの将来像に重なる12項目をまとめた。中間報告ではコロナ禍の危機克服にも触れ、コロナ対策の基本にSDGsの理念を取り込むよう提言した。実施指針案は、今後も県民の意見を集め、修正しながら年度内に最終報告にまとめる。実施指針に即して具体的な行動内容を示すアクションプランも策定する。

 島袋委員長は「県民の意見も盛り込んで沖縄らしいSDGsの優先課題を作った。今後さらに県民の意見を集める」と述べ、県に託した。玉城知事は「SDGsはこんなふうに沖縄のためになり、自分も参加できるんだと県民みんなに認知が広がるよう取り組む」と約束した。