「真実を守り伝え続ける」 9・29決議の会が報告会 高校教科書の沖縄戦記述で


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9・29県民大会決議を実現させる会2020報告会で、平和教育のあり方について語る新城俊昭氏=29日、那覇市古島の教育福祉会館

 「9・29県民大会決議を実現させる会」は29日、那覇市古島の教育福祉会館で「2020報告会」を開催した。沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)に関する高校歴史教科書の記述について、軍の強制性を削除、修正させた検定意見が撤回されていないことを確認。軍命の十分な明記を求め、「世代を超え、真実を守り伝える取り組みを継続すること」を誓う決議を採択した。

 講演した新城俊昭沖縄大学客員教授は、沖縄戦だけでなく、沖縄返還の密約についても教科書の記述が不足していることを指摘し「琉球・沖縄史」教育の必要性を訴えた。平和教育については「沖縄戦体験者から証言が聞ける最後の局面に来ている。この10年はとても重要な時間になる」と強調した。

 高嶋伸欣琉球大学名誉教授は、県民大会後の活動と成果を報告した。

 元県子ども会育成連絡協議会会長の玉寄哲永顧問は、「私たちが一つになりながら真実を実現しよう」と参加者に呼び掛け、ガンバロー三唱の音頭を取った。