首里城の大龍柱の向き、市民の声を 那覇市議会、国や沖縄県に意見書提出へ


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大龍柱の向きについて意見を述べる西村貞雄琉球大学名誉教授(中央)=9月30日、那覇市議会委員会室

 首里城の大龍柱を正面向きにすることについて、那覇市議会で議論するよう求めた「大龍柱を考える会」(大田朝章代表)の陳情について、市議会総務常任委員会は30日、同会から聴取し、陳情を採択した。総務委は国や県に対し、大龍柱の向きに関して市民意見を聴取し、検討するよう求める意見書を10月8日の9月定例会本会議に提出する方針を固めた。

 2日に再び総務委を開き、文言を協議して意見書提出を正式に決める。本会議でも陳情が採択され、意見書が可決される可能性が高い。

 30日の総務委では大龍柱を考える会会員で、1992年の首里城復元にも関わった西村貞雄琉球大学名誉教授らから意見を聴取した。彫刻を専門とする西村さんは、大龍柱は正面向きが妥当だと考える理由を説明。「大龍柱の向きについて話し合い、みんなが納得する機会をつくらないといけない」と訴えた。