新たな感染症対応の強化を要望 萩生田文科相、琉大病院に「設計変更」を提案


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松川正則宜野湾市長から西普天間住宅地区跡地の事業について説明を受ける萩生田光一文部科学相(右)=1日、宜野湾市喜友名

 来県中の萩生田光一文部科学相は1日、琉球大学医学部・病院が移転する予定の沖縄県宜野湾市の西普天間住宅地区跡地と那覇市の専門学校2校を視察した。琉大に対しては新型コロナウイルスなど新たな感染症が流行しても外来診療ができるように施設の設計変更を要望した。コロナ禍で実習ができなかった専門学校の学生向けに、就職前の春休みなどに改めて実習できる制度を検討していることも明らかにした。視察終了後、記者団の取材に答えた。

 萩生田文科相は琉大病院について「昨年までの設計にはコロナの対応という考えは残念ながらなかった。新たな感染症が起きた時も外来対応ができるように見直してもらえないかと(琉大側に)提案した」と述べた。

 琉大病院は2024年度末に移転が完了する予定。18年度に基本設計を策定し、病院棟は既に実施設計を終えていた。研究棟など医学部関連施設の実施設計は22年度までに完了する予定。現在は宜野湾市による土地区画整理事業工事が行われている。

 専門学校は沖縄ラフ&ピース専門学校と沖縄福祉保育専門学校を視察した。萩生田文科相は保育の学生から実習ができなかった体験などを聞き「初めて生の声を聞かせてもらった。失われた実習の機会を補填(ほてん)する考えを省としても持っていた。持ち帰って厚生労働省と相談したい」と述べ、希望者が補填実習を行える支援策の創設に前向きな姿勢を示した。