新型コロナ、会合で相次ぐ集団感染 家庭内へ波及 沖縄県が対策呼び掛ける


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子

 連日2桁の新規感染者が発生し、会食や会合などに伴う集団感染が起きているとして、県新型コロナウイルス感染注意報の第2報を出した玉城デニー知事。「まだ感染の火種が各地でくすぶっている」と警戒感を強めた。
 日常生活で基本的な予防策が重要だとして、マスク着用、こまめな手洗いやうがい、3密(密閉、密集、密接)回避などの徹底を求めた。
 感染防止のため県民が注意すべき事項について、県の発表をまとめた。

 県内の新型コロナ新規感染者は、9月の緊急事態宣言解除後に減り続けたが、9月の4連休ごろから減少ペースが鈍化した。
 9月26日に新規感染者が20人となり、それ以降は2桁が続く。療養者数も130人台まで下がっていたが、連休後は増加に転じた。今月1日に200人を超え、2日は226人に上った。

 9月下旬に開かれた飲み会で9人が感染し、県はクラスター(感染者集団)と認定した。9月20日にはカラオケやボウリングを行った10~20代の人たちが複数、感染した。

 職場関係の会食・会合や友人同士のカラオケなどで集団感染が発生し、家庭内感染に波及しているとして、県は注意報で感染防止を呼び掛けた。
 飲酒する際にはマスクを外して大声で会話をすることがあり、飛沫(ひまつ)による感染の可能性が高いとして、注意を促した。大人数の参加や、深夜に及ぶ場は避けるように要望した。

 家族の誰かが外からウイルスを持ち込んで家族内で感染が拡大することもあるため、会食や会合に参加した人は特に注意して健康観察することを求めた。
 高齢者の感染は重症化のリスクもあるため、家族全員が毎日体温をチェックし、体調が優れない場合は、早めに医療機関や県コロナ専用コールセンターに相談するよう呼び掛けた。

 イベントの実施については、国の指針に準拠して県のガイドラインを改定した。県の警戒レベルが第1、第2段階では5千人の上限を撤廃した。
 現在の第3段階では、引き続き人数の上限を5千人以内とし、屋内では収容定員の半分以下での実施、屋外では十分な間隔の確保を求めた。千人以上のイベントを実施する場合には県に事前の相談を求めた。