那覇特別支援学校中学部のクラス「ロッカンズ」が、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、手を触れずにエレベーターのボタン操作やドアの開閉ができる「非接触グッズ」の製作に取り組んでいる。新型コロナへの危機意識を持ってもらうことなどが目的で、教員と生徒が協力しながら非接触グッズの製作活動に汗を流す。
教員らが考案したロッカンズというクラス名には、学級の生徒6人と、鋭く物事の本質をつかむことを意味する「第六感」の意味が込められた。グッズの製作時には、担任の新垣幸寛さん(43)が3年の時任光さん(14)に手を添えて一緒に色づけ作業をするなど、教員と生徒が力を合わせている。心を込めて作り上げたグッズは感染防止に役立つだけではなく、鮮やかな色彩が使う人を楽しませてくれる。
数字の「6」の形をした非接触グッズには、新型コロナの感染リスクを減らしたいという願いが込められた。穴が空いた部分に指を通し、先端部分を使いエレベーターのボタンを操作できるほか、取っ手に引っかけてドアを開け閉めすることもできる。
現在、学校内限定で注文を受け付けて製作を続けており、校内の教職員らがグッズを活用している。新垣さんは「(新型コロナの感染拡大で)さまざまな制限がある中、子どもたちは懸命に日々を過ごしている。みんなで頑張ろうというクラス意識を高めたいとの思いがあった」と語った。
光さんの母・公子さん(43)は「感染拡大が続いた時期は医療物資の支給も減り不安な毎日を過ごした。障がいを持つ子どもたちが安心して過ごせる環境になってほしい」と願いを込めた。
(吉田早希)