渡嘉敷、十五夜遊びを初開催 多良間、来年に向け獅子のお色直し  <各地の十五夜・下>


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「十五夜遊び(あしび)」に参加した地域の高齢者ら=10月2日、渡嘉敷村の大谷辻(ウフタンチジ)歌碑広場

 【渡嘉敷】中秋の名月を観月しながら歌・三線や踊りを楽しもうと、渡嘉敷村生活支援コーディネーター主催による初の「十五夜遊び(あしび)」が2日、渡嘉敷村の大谷辻(うふたんちじ)歌碑広場で開かれた。参加した地域の高齢者ら25人が楽しい夕べを過ごした。

 ランタンの小さな灯りがともる中、歌・三線は安冨祖流絃声会師範の新垣一典さんが「瓦屋節」などの琉球古典音楽を、國仲貴光さんが「えんどうの花」を笛でそれぞれ披露した。また、参加者もチジン太鼓、三板(さんば)、手拍子で盛り上げ、座間味昌茂さん演奏によるカチャーシーを踊り、「渡嘉敷節」を全員で歌い十五夜遊びを締めくくった。

 主催者の新垣光枝さん(72)は「いろいろ工夫しながらコロナに負けない活動をしていきたい」と話した。
 (米田英明通信員)

修繕した獅子に祈りをささげる住民=9月23日午後、多良間村

 【多良間】多良間村字塩川で9月11日、国の重要無形民俗文化財に指定されている多良間の豊年祭「八月踊り」で使う獅子舞のお色直しが行われた。今年は新型コロナウイルスの影響で奉納余興が中止になったが、これを機会にと獅子座の座員らが集まり、獅子の毛並みを整えるなどして来年に向けて修繕作業に取り組んだ=写真。

 獅子舞は八月踊りの始まりの魔除け、終わりを守るという意味で踊られる。また、舞台を清める意味もあり奉納余興では一番最初に演じられる。

 獅子座の村吉和也座長は「今年はコロナの影響で本番の踊りがないので普段できない全面メンテナンスをした。以前の獅子よりは良くなったと思う」と話した。
 (清村めぐみ通信員)