首里城の絵がSNSで話題の小学生 沖縄で作品展 22日から 兵庫の柳生千裕さん


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 昨年10月31日に焼失した首里城の再建を願い描いた絵「いつかその日まで」が会員制交流サイト(SNS)などで話題を呼んだ兵庫県西宮市の小学6年生、柳生千裕さん(11)の作品展が22日から11月2日まで、那覇市のジュンク堂書店那覇店で開かれる。

 柳生さんの作品は沖縄手帳社(沖縄市)が1日に発売した2021年版「沖縄手帳」の巻末イラストにも採用されている。作品展では「いつかその日まで」など10点を展示する予定。入場無料。

 自閉症スペクトラム症(ASD)がある柳生さんは、絵画歴わずか2年で国際コンテスト「コピックアワード19」で次世代アーティスト賞のグランプリも受賞した実力派だ。

 父の尚央さんが千裕さんの作品をSNSで公表すると話題となり、沖縄手帳社の真栄城徳七発行人の目に留まり、沖縄手帳のイラストに採用された。真栄城さんは「手帳を開くのはスケジュールを確認する忙しい時が多いが、その時こそ作品を見て癒やされてほしい」と話している。

 柳生さんは掲載料の受け取りを辞退し、チャリティーで首里城再建に貢献したいと申し出たため、柳生さんの作品を印刷したポストカード(5枚組で税別千円)も発売している。

 作品展ではこのポストカードに採用する作品の原画も展示する。

 10月24日には柳生さんが参加するミニイベントも開く予定だ。

首里城の再建を願って描いた「いつかその日まで」と作者の柳生千裕さん(父の尚央さん提供)
柳生千裕さんの作品「いつかその日まで」を巻末イラストに掲載した21年版「沖縄手帳」とチャリティーポストカード