広角打撃に勝負強さ タイシンガーブランドン大河(石川高-東京農大北海道オホーツク)(3)< 期待の星 >


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北海道学生野球リーグで3季連続の首位打者に輝いた東京農業大北海道オホーツクのタイシンガーブランドン大河主将(同大野球部提供)

 3季連続の首位打者、5季連続のベストナイン―。リーグを代表する選手としてプロに挑むのが、北海道学生リーグに所属する東京農業大北海道オホーツクのタイシンガーブランドン大河主将だ。大学から三塁手にコンバートされたが石川高時代には、最速147キロを投げる投手としても活躍した。100メートル11秒04という足は大学でのプレーでも存分に発揮している。

 小学校からの幼なじみが進んでいたこともあり、東農大の北海道キャンパスへ進学。入学前から自然と「プロを見据えていた」という。大学1年時から全日本大学選手権でスタメンを勝ち取る。3年からは3番打者として定着。創部後初の4強入りを果たした3年の大学選手権は、準々決勝で本塁打を放つなど打撃に勝負強さもある。「人一倍負けず嫌い」で、競った展開になればなるほど「試合を楽しんでいます」。締まったゲームでこそ貢献しようと常に闘志をみなぎらせる。

 閉幕したばかりの秋季リーグでは打率4割2分9厘で3季連続の首位打者を獲得した。広角に打ち分ける器用なバットさばきを見せるが「練習から常にフルスイングを意識している」。きわどいコース際でも積極的に振っていくことを心がけているという。

 同じく、プロ志望を提出した平良竜哉(前原高出―九州共立大)とは、小中で一緒にプレーした。今も連絡を取り合い「どちらかが活躍すると、自分も頑張らないとと刺激されている」と切磋琢磨(せっさたくま)し合う。運命の日、ドラフト会議が開かれる26日まであと10日。「緊張と不安でいっぱい。早く(その日が)来ないかな」。期待と緊張を胸に吉報を待つ。

(上江洲真梨子)

 

タイシンガー ブランドン大河

 たいしんがー・ぶらんどん・たいが 1998年6月15日生まれ、うるま市出身。179センチ、84キロ、右投げ右打ち。伊波小(前原ルーキーズ)―伊波中―石川高出。3人きょうだいの長男。高校では最速147キロを誇る投手で、遊撃手も務めた。