販路拡大の好機に 那覇 食の商談会に県内外45社


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食の商談会「守礼門プログラム2020」で、バイヤーにフルーツビネガーソースをPRする楽ワーク福祉作業所の玉城達矢氏(中央)ら=22日、那覇市小禄の沖縄産業支援センター

 沖縄ならではの食品を求める県外バイヤーと、県内のメーカーなど食品事業者をつなぐ商談会「守礼門プログラム2020」(中小企業基盤整備機構沖縄事務所主催)が22日、那覇市小禄の沖縄産業支援センターで開かれた。23日までの2日間で、県外バイヤー12社と県内の食品事業者33社が合計90回の商談を行う。

 バイヤーとして参加した、セレクトショップ「AKOMEYA」を運営するサザビーリーグ(東京)の有坂兼司氏は「コロナ禍で自由に旅行がしづらいからこそ、現地でなくては食べられないような商品を探している。少し高くても、生産者の思いや製造方法のこだわりなど付加価値のある物を求めている」と来県の狙いを語った。

 食品事業者側は、商品のこだわりや特徴、価格、賞味期限、発送時の最小ロットなどをバイヤーに詳細に説明した。

 フルーツビネガーソースなどをPRした楽ワーク福祉作業所(南城市)の玉城達矢氏は「試食をしてもらいながらアピールできるので、リアルの商談会は非常に大事な機会。販路拡大のチャンスはありがたい」と話した。

 島豆腐の薫製などについて説明した食のかけはしカンパニー(うるま市)の渕田典之営業部長は「地方のメーカーにとって、一流企業に直接売り込める機会はめったにない。商談会はとても大事だ。オンラインも良いが、やはり対面の方が感触を肌でつかみやすい」と話した。

 同商談会は県内食料品の販路の拡大を目的に、例年沖縄の産業まつりに合わせて開催されている。同事務所の船崎康治所長は「作り手の丹精込めた良い製品を試食して、互いの反応や感触を確かめながら商談を進めるのが一番良い。このような時だからこそ、血の通った商談会にしたかった」と話した。