宮古島バス旅は「顔パス」で 認証システム実証、1日1000円乗り放題


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顔認証システムで“顔パス”を体験する宮古島市の長濱政治副市長=20日、宮古島市平良

 【宮古島】“顔パス”でバス旅楽しみませんか―。

 宮古島を一周し観光名所などを巡回するキャッシュレス「宮古島ループバス」の実証運行が25日に始まる。同事業はコロナ禍の「新しい生活様式」のバス利用導入を図る宮古島市の委託事業で、交通インフラ事業などを手掛ける双日(東京都、藤本昌義社長)と地元バス会社3社などが連携して実施する。顔認証での乗車やスマートフォン決済によるキャッシュレス化を導入し、観光客や市民のバス利用を促す。実証運行は25日~2021年1月31日までを予定する。

 ループバス6台と市内全路線バス23台にGPSを搭載し「バスロケーションシステム」も開始する。乗車したいバスの現在地を利用者がスマートフォンなどで把握できる。

 ループバスは市平良のマティダ市民劇場を発着点に島の一周道路を使って北海岸線と南海岸線を双方向40分間隔で運行する。観光地や宿泊施設など22カ所に停留所がある。実証期間中、市民は大人千円、子ども(3歳~小学生以下)500円で乗り放題。観光客は同価格で1日利用できる。

 市民は顔認証システムを利用した“顔パス”乗車ができる。事前登録用ウェブサイトで仮登録した上で、市内の宮古共栄バスと八千代バス・タクシー、中央交通の各社事業所での本登録が必要。観光客は無料通信アプリのLINE(ライン)を使ったキャッシュレス決済で乗車できる。

 20日に市内で行われた記者発表で、顔認証での乗車を体験した長濱政治副市長は「顔を画面に合わせるだけで簡単だ。キャッシュレスでコロナ禍でも安心して利用できる。観光客への利便性も高く、今後に大いに可能性を感じる」と期待した。