先島行政影響広がる コロナ、感染拡大懸念も 自民県議集団感染


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 【宮古・八重山】宮古島市の市長、副市長がそろって濃厚接触者になるなど自民会派県議団の「視察クラスター」による影響が、訪問先の地域行政に広がっている。宮古島市によると、24日になって県議団との意見交換の場にいた全員(県議団含め28人)が濃厚接触者に当たると宮古保健所から連絡があった。八重山保健所も同日、視察に関連する管内の濃厚接触者として、民間事業者や行政関係者、地元議員ら17人を特定した。

 宮古島市では24日、議員団との意見交換会に出席した下地敏彦市長が濃厚接触者になった。懇親会に出席した長濱政治副市長は既に濃厚接触者と特定されている。県の基準に従いPCR検査が陰性であっても2週間は自宅待機となる。市長、副市長の行政トップがそろって不在になる異例の状況に陥り、市の担当者は「影響は大きい。大変なことになってしまった」と頭を抱えた。

 意見交換会を取材していた琉球新報と沖縄タイムス、宮古毎日新聞、宮古新報、宮古テレビの記者5人も濃厚接触者とされ、25日にPCR検査を受ける。

 八重山保健所は濃厚接触者として特定した17人について、順次、検体採取を進めている。担当者は「県議の行動歴次第では、さらに濃厚接触者は増える可能性がある」とする。

 竹富町によると町役場で県議団の対応をした大浜知司副町長と課長1人も濃厚接触者とされ、2週間は自宅待機となる。

 石垣市でも市役所で県議団との意見交換会があったが、市によると24日までに、会に出席した職員らに濃厚接触の疑いがあるとの連絡はない。一方、懇親会にも参加した川満誠一副市長は濃厚接触者となっている。市幹部は「日程を組み直さないといけない。副市長が陽性となれば、私たちも濃厚接触者になるかもしれない」とため息をついた。