OTV映像「サンマ裁判」 「地方の時代」映画祭で優秀賞 米統治下の民主主義を問う


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄テレビ放送(資料写真)

 全国各地の優れたドキュメンタリー映像作品を顕彰する「第40回『地方の時代』映像祭2020」の贈賞式が14日、大阪府吹田市の関西大で開かれ、グランプリにNHK大阪放送局の「ETV特集 おいでや!おやこ食堂へ」が選ばれた。

 放送局部門優秀賞には沖縄テレビ放送の「民教協スペシャル サンマデモクラシー」が選ばれた。米軍統治下の1960年代に輸入サンマの課税をめぐって鮮魚店の女性が起こした裁判を通して民主主義を問う作品。

 ディレクターを務めた山里孫存(まごあり)報道制作局次長は「沖縄問題を正面からぶつけても、チャンネルを合わせてもらいにくい中、落語調で面白く分かりやすく」と工夫を凝らした。

 贈賞式に出席し「1人のおばあちゃんが高等弁務官を相手取り、おかしいことはおかしいと訴えた。その強さ、諦めず声を上げ続ける沖縄を表現した。評価されてうれしい」と受賞を喜んだ。