男性だから、男性なのに… 「生きづらさ」感じる47% 改善へ6割「多様な生き方尊重」<国際男性デー>


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 11月19日の「国際男性デー」を機に、琉球新報社がジェンダー平等について男性側の課題を探るアンケートを実施したところ、「男性だから」「男性なのに」という性別に基づく考えで「生きづらさ」を感じると答えた人が47.1%に上ることが18日までに分かった。おおよそ2人に1人が「男らしさ」の呪縛に苦しんでいる現状が浮き彫りになった。47.1%の内訳は「頻繁に感じる」が13.3%、「たまに感じる」が33.8%だった。改善に向けては回答者の6割が多様な生き方の尊重を望んでいる。

 アンケートは本紙紙面やウェブサイト、ツイッターやインスタグラム、LINEで回答を呼び掛け、6日から13日までウェブ上のアンケートフォームへの回答を募り、8日間で630件の回答が寄せられた。回答者の約6割は県内在住者だった。

 どんな時に「生きづらさ」を感じるかを複数回答で聞いた問いには、「力仕事や危険な仕事」(51.6%)が最も多かった。次いで「悩みや弱音を言いづらい」が43%、「デート代など女性をリードすべきという考え」(42.3%)、「一家の大黒柱でなければという考え」(26.4%)、「育休・介護休が取りづらい」(22.5%)が続いた。

 どのように改善すれば良いかを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「多様な生き方を尊重する文化の醸成」(60%)、「『男だから』『男のくせに』という縛りを解放するための学校教育の改善」(56.5%)、「職場の制度改革」「政府の制度改革」が同数で(31.9%)だった。

 家庭のある人に、家庭で主に家事負担を担う人を複数回答で尋ねた項目は、妻が67.5%、自分が36.6%と妻の負担感が大きかった。家事負担を増やすことができるかの問いに「可能」と答えたのは82.7%だった。 (慶田城七瀬)

回答者の77%は40~60代

 本紙の男性のジェンダー意識調査の回答者の傾向を年代別で見ると、40代が23・8%、50代が23・3%とほぼ同数で多く、60代が20・3%で、30代が16・5%、20代が12・6%と続いた。40代以上が67・4%を占め、沖縄県内在住者に限ると77%に上った。

 居住地は、沖縄県内が58・4%、それ以外が40%だった。雇用形態は、正社員が約半数、業種ではサービス業が25%を占めた。 家庭状況は、既婚者が53%、未婚で1人暮らし20%、未婚で家族と同居16・8%だった。離婚で家族と同居は4%、離婚で1人暮らしは3・4%だった。


<国際男性デー企画>せやろがいおじさん×モバイルプリンス対談

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