子ども議会「防災無線の新設は?」 大宜味村、中学生が堂々と


社会
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 【大宜味】大宜味村教育委員会(米須邦雄教育長)は大宜味村議会議場で「大宜味村子ども議会」を12日、開いた。行政への質問などの体験を通して村議会の役割を知り、政治への関心を深めることが目的。

身近な問題について一般質問をする子ども議員ら=12日、大宜味村議会議場

 議員は大宜味中学校3年生の12人で、議長を除く11人が一般質問をした。子ども議員らは「学校の避難路の管理」「ビジターセンターの利用」「インターネット環境」「防災無線のスピーカー設置」「学校近くの国道への信号機の設置」などについて質問した。担当課長に対して規定の3回の質問を堂々と行った。

 宮本大雅さんは山間部に住む友人から「村からの放送が聞こえにくい」という声を聞き「大切な命を守るため防災無線を新たに設置することはできないか」と質問。2回目の質問では自身で調べた戸別受信機の無料設置についても言及した。

 閉会のあいさつでは子ども議会代表の山城果林さんが「自分たちの身近な問題に気付き、大人の目線で物事を考えることができるいい機会だった。貴重な体験を自信に変え、自発的に行動していきたい」と述べた。

 米須教育長は「昨年の子ども議会の一般質問が実行されていないとの鋭い指摘もあった。行政へ反映させていきたい。大人の私たちも大変勉強になった」と話した。(安里郁江通信員)