基地の街で平和考える 宜野湾新城公民館で講演会


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講演を行う奥間政則さん=8日、宜野湾市新城公民館

 【宜野湾】基地の街から人権・平和について考えるトークイベント「新城公民館2Days」が7、8日の2日間、宜野湾市新城公民館で開かれた。2日間で延べ100人が参加した。

 市民グループ「普天間居場所づくりプロジェクト」主催で代表の赤嶺和伸さんは「国策によって翻弄(ほんろう)されている島で、渦中にいる私たちがそれを意識していない。被害者としていながら、一方で加害者(差別者の側にいることに気付かない)の面を持っていることを考える場づくりとして企画した」と述べた。

 会場では「科学の軍事利用・国民の戦意高揚・子どもたちへの愛国教育を知る」をテーマにした戦前の児童書や書籍が展示され、所有者で、米軍北部訓練場跡地の廃棄物問題を調査・告発しているチョウ類研究者の宮城秋乃さんから、愛国教育で軍国主義一色になった歴史について説明を受けた。

 初日はパネルディスカッション、2日目は1級土木技術者の奥間政則さんによるドローンで見る沖縄の基地について講演があった。奥間さんは沖縄ドローンプロジェクトで空撮した宮古島や石垣島の自衛隊基地や辺野古埋め立ての実態について説明し、ドローン規制の現状を伝えた。会場からは「ドローンプロジェクトの数々の貴重な資料で、理詰めで国に論戦を挑む奥間氏の姿に圧倒された」との声が上がった。 (喜納高宏通信員)