給付金300万円詐欺を指南した疑い、夫婦逮捕 沖縄タイムス元社員ら受給


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持続化給付金の申請ページ

 新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた個人事業者向けの持続化給付金100万円を、中小企業庁からだまし取ることを複数人に指南したとして、沖縄県警特別捜査本部は30日、那覇市与儀の会社役員の男(54)、自営業の妻(53)の両容疑者を詐欺容疑で逮捕した。特捜本部によると、両容疑者は容疑を否認している。県警は犯行のさらなる指南役が背後にいるとみて捜査を進めている。

 逮捕容疑は今年6月5日から7月22日にかけて、持続化給付金の受給資格のない男女3人と共謀し、虚偽の内容で申請を行わせ、国から3人に100万円ずつをだまし取らせた疑い。受給した3人は、11月に逮捕された沖縄タイムス元社員の男(45)、那覇市の会社員男性(43)、宜野湾市の会社事務員女性(67)。県警は会社員男性と会社事務員女性を詐欺容疑で書類送検する方針。

 特捜本部によると、受給した3人は沖縄タイムス元社員が携わる投資に関連した知人同士。元社員が起点となり、不正受給に関与したという。特捜本部は両容疑者が不正受給を指南し、受給に際して手数料名目などで利益を得ていたとみている。複数の関係者によると、両容疑者は元社員のほか、タイムス社の関連社員を含む数十人に、給付金の申請方法などを説明した。

 タイムス元社員には、申請書の職業欄に虚偽の職業を記入することなどを助言していたという。