【北中城】6日に投開票が行われた北中城村長選挙で、元村企画振興課長の比嘉孝則氏(66)が行財政の見直しなどを訴え、初当選した。今後の村政運営について聞いた。
―相手候補に1008票差の大差で勝利した。勝因をどう捉えるか。
「アリーナ建設や村民体育館など現村政の計画性の乏しさに対し、改善の訴えが響いたのだろう。刷新を図り、誠実に村政運営をしていきたい、という思いが届いた」
―現村政が進めるアリーナ建設については。
「撤退も視野に入れて進めたいと思っている。まずは審議会を立ち上げたい。補助金の返還の問題もあるので、多くの意見を聞いてアリーナを今後どうするのか、話し合いを持つ。複合施設としての運用も考えている」
「本村にはアリーナのほかにも、公共施設として利用するために村民から買い上げた土地があるが、計画が進まず塩漬け状態になっている所がある。民間に売り払う計画などもあって、当初の目的と異なり、村民を裏切りかねないこともあった。そういった部分も、きちんとした計画性を持って解決していきたい」
―現在の村政から引き継ぎたい部分と、すぐに実施したいと考えている取り組みはあるか。
「給食費の半額補助を、2~3年以内には全額補助にしたいと考えている。また、新垣村長がつくり上げて大事にしてきたつながりも踏襲していきたい。スクールバスの無料化はすぐにでも取り組む予定だ」
―公約に掲げた行財政の再建に加え、どのような村を目指すのか。
「まずは3~4年の計画で財政計画と実施計画を作り上げたい。本村はこれまで、計画性で弱い部分があったと思う。それをきちんと見直し、効率的な予算の使い方をしたい。小さな村だが、元気があって、夢を育むことができる、きらりと光る北中城村にしていきたい」 (聞き手・新垣若菜)
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ひが・たかのり 1954年6月25日生まれ。北中城村喜舎場出身。工学院大卒。村総務課長、企画振興課長などを務め2015年に退職。16年の村長選も立候補した。