ハクソーリッジやトーチカ巡る 宜野湾市立博物館の沖縄島中部の戦跡講座


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嘉数高台公園に残る沖縄戦時のトーチカを見学する講座の参加者ら=11月29日、宜野湾市嘉数

 【中部】戦後75年を迎え、宜野湾市立博物館は11月29日、本島中部地域の戦線を巡る講座を開いた。参加者10人が宜野湾市や中城村、西原町、浦添市の戦跡を回って各担当者の説明を聞いた。日米の激戦や住民の様子を想像し、戦争と平和について考えた。

 米軍が1945年4月に本島へ上陸後、中部では日米の組織的な戦闘が各地で繰り広げられた。宜野湾市は博物館の平敷兼哉館長が、嘉数高台公園に市内で唯一残るトーチカや、陣地壕などを紹介した。中城村は日本軍の161・8高地陣地、西原町は弾痕の残る壁や陣地壕、浦添市は米映画「ハクソー・リッジ」の舞台となった前田高地などを巡った。各地の解説は、各自治体の教育委員会職員や歴史ガイドが担った。

 解説をICレコーダーで録音し、現地の説明板を写真に収めていた通訳ガイドの照屋久美子さん(55)=宜野湾市=は「各戦跡を歩くのは初めて。各地の点が線になって日米の動きが分かり、興味深い」と話した。