沖縄の観光客、2020年は63%減の373万人 日本復帰後で最大の減少 コロナのダメージ深刻


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 沖縄県文化観光スポーツ部は26日、2020年の入域観光客数が前年比63・2%(642万7300人)減の373万6600人だったと発表した。新型コロナウイルスが猛威を振るい、減少数、減少率ともに、復帰以降最悪となった。21年の見通しについて、渡久地一浩文化観光スポーツ部長は「回復時期を予想するのは難しい」と話した。 

 20年の観光消費額は、試算値で同63・7%(4764億円)減の2720億円としている。確定値は4月以降に発表する。

 国内客は同51・9%(375万4200人)減の347万9700人と半減した。外国客は91・2%(267万3100人)減の25万6900人だった。

 3月24日に国際線が全便運休となり、クルーズ船とともに運航再開のめどは立っていない。

 1月26日発表した20年12月の入域観光客数は前年同月比56・8%(42万8900人)減の32万6200人だった。当初は年末年始の予約が例年並みに戻るホテルもあったが、全国的な新型コロナの感染拡大や、Go To トラベル事業の一時停止などがあり、旅行需要が急速に落ち込んだ。

 県は観光回復に向けた計画を策定していたが、感染拡大の第3波で先行きが見通せないことから計画を練り直すという。渡久地部長は「深刻な状況と重く受け止めている。観光業界から経営支援の要望も受けており、できる限り応えていきたい」と話した。