沖縄・浦添ダンプカー多重事故 運転手の勤務先を家宅捜索 亡くなった2人の身元判明


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花を手向けて事故の犠牲者を弔う女性と子どもたち=12日午後5時ごろ、浦添市伊祖

 浦添市の国道330号伊祖トンネル付近で、ダンプカーが中央分離帯を乗り越え、門型の鉄柱を倒壊させるなどして、6人が死傷した多重事故で、浦添署は12日、ダンプカー運転手が勤務する産廃運搬業者本社など、2カ所を家宅捜索した。県警は倒壊した鉄柱の下敷きとなって亡くなった2人は、那覇市内に住む女性(26)と息子(1)と発表した。

 12日午前8時すぎ、ダンプカーを所有する、浦添市の産廃運搬業者の本社事務所に捜査員数人が入った。約2時間後、捜査員が資料が入った段ボールを車に積み込み、本社を後にした。

 県警によると、家宅捜索でダンプカーの男性運転手の勤務形態がわかる資料や、車両の整備状況などを確認する書類などを押収した。ダンプカーの整備不良や、男性運転手の健康状態に問題があったという話などは、現時点で出ていないという。県警は男性運転手の勤務実態を調べるとともに、道交法違反(過労運転下命行為)の容疑などを視野に詳しく調べている。

 産廃業関係者によると、例年、年度末を控えるこの時期は繁忙期に当たり、車両による産廃の搬送などは増える傾向にあるという。

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