選挙運動で公費負担 与那原町長選・町議選 立候補しやすく


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 【与那原】4月18日投開票の与那原町議選を前に、町議会(識名盛紀議長)は2月18日、町長選・町議選における選挙運動に関する公費負担の条例案を賛成11、反対1の賛成多数で可決した。同条例は昨年6月、公職選挙法の一部が改正され、町村議員のなり手不足対策として、選挙カーやポスター、ビラなどを公費で負担し、選挙の個人負担を軽減して立候補しやすい環境を整備するのが狙い。条例は公費負担の限度額を定めた。同条例は与那原町のほか、本部町などでも可決している。
 与那原町の選挙費用の限度額は一般運送契約(ハイヤーなど)が1日あたりの上限3万2250円、自動車借り入れ契約は各日7900円、燃料代は各日3780円、運転手への報酬は各日6250円とした。
 立候補の届け出から投開票日前日までの5日間の限度額は一般運送契約が16万1250円、一般運送契約以外の契約は8万9650円に設定した。
 候補者1人当たりのチラシ(1600枚)印刷代の限度額は1万2016円、ポスター(10枚)は1万2500円。このほか、町議選では候補者の乱立などを防ぐために供託金15万円の納付要件も定めた。
 議会では1人の町議から「与那原では復帰後一度も町議選で無投票になったことはなく、現時点では、なり手不足はないのに、なぜ条例を制定するのか」などと反対を訴えたが、照屋勉町長は「女性議員の増加など、身近な人が立候補しやすい環境をつくりたい」と答弁した。