3月4日は「さんしんの日」 三線の始祖の生誕地で演奏


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海に向かって「取納奉行」を歌う神谷幸一民謡研究所の生徒ら=4日、うるま市の津堅島

 【うるま】「さんしんの日」の4日、沖縄県内各地で三線音楽の演奏会が催された。三線の始祖とされる「赤犬子(アカインコ)」が生まれたという伝承が残るうるま市津堅島のシヌグガマの前では、初めての演奏会が開かれた。

 津堅島出身の民謡歌手・神谷幸一さんと門下生ら計19人が、三線をはじめとする沖縄の音楽文化のさらなる発展を願い「かぎやで風」や、津堅島に渡ってきた役人の様子を歌う「取納奉行」などをささげた。津堅自治会の玉城盛哲区長は「生誕の地はあまり知られていなかった。この場所で三線を披露する夢がかなった」と話した。
 
 シヌグガマは、フェリーの船着き場から約2キロの西海岸沿いにある、高さ約2メートル、幅約3メートル、奥行き約4メートルの小さなガマ(自然壕)。周囲は、もともと台風で打ち寄せられた岩が転がるなどしていたがこのほど、島民や島出身者有志が整備し、今年2月にガマの名前を記した石碑と赤犬子生誕の場所であることを示す石碑が設置された。

 津堅島の演奏会はラジオ番組「第29回ゆかる日まさる日さんしんの日」(主催・琉球放送)でも放送された。

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