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コロナで先進国出生率が低下、長期化懸念の声も【WSJ厳選記事】


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By Margherita Stancati
2021 年 3 月 5 日 02:57 JST 更新プレビュー


 【ローマ】世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言してから約1年がたち、初期のデータや調査では、先進国の多くで出生率が急低下していることが示されている。

 公衆衛生と経済の両面で危機が重なり、子作りの計画を先延ばしにしたり、断念したりする人が増えている。コロナ流行とその経済的影響が長引けば、出生率の低下は一時的なものにとどまらないと人口統計学者は警告している。

 オーストリアのウィーンにある「ヴィトゲンシュタイン人口統計学および世界人的資本センター」の研究者、トマス・ソボトカ氏は、「先進国全体で出生率と出生数が急激に低下していることをあらゆる証拠が示している」とした上で、「この不確実な期間が長引けば長引くほど、出生率に長期的な影響を及ぼすことになる」と述べた。

 イタリアの研究グループ「オッセルバトリオ ・ジョバニ」が昨年3月下旬から4月上旬にかけて西欧主要5カ国のドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国で実施した調査によると、年内に子供を持つ予定としていた回答者の3分の2以上が1年先の計画延期か断念を決めた。

 米国では研究機関のグットマッカー研究所が昨年4月下旬から5月上旬にかけて実施した調査で、女性の3分の1がコロナ流行の影響のため出産を遅らせたいと考えたり、従来よりも少ない数の子どもを希望していることが分かった。

 昨年後半の出生数に関する詳細なデータが公表されるのは、多くの国で数カ月先になる。ただ、既に公表されているデータが示す兆候は明るいとはいえない。

 フランスでは、今年1月の出生数が前年同月比13.5%減と大幅に減少した。

 コロナ流行前から高齢者の割合が高く少子化が続いてきたイタリアでは、コロナの打撃が特に目立つ。イタリアの統計局が主要15都市のデータに基づいて発表した推計によると、イタリアの出生数は12月に前年同月比21.6%減少した。




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