海外でも署名活動 辺野古新基地に遺骨残る土砂採取の計画反対で 4カ国語で呼びかけ


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オキナワリバティープロジェクトが土砂採取の中止を求めるオンライン署名のサイト

 沖縄戦の戦没者の遺骨が残る本島南部の土砂を名護市辺野古の新基地建設に使う計画の断念を求め、海外のウチナーンチュたちが1日から、オンラインの署名活動に取り組んでいる。英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語の4カ国語で世界に呼び掛けている。目標は5千筆。6日午後3時現在、3100筆以上の署名が集まっている。

 署名を呼び掛けたのは、沖縄を巡る制度的な差別や不公平の是正を求めて活動する、多国籍のウチナーンチュのグループ「オキナワ・リバティー・プロジェクト」。上原ホプキンソン江吏子さん=音楽家、アイルランド在住、那覇市出身=と、沖縄系3世の上運天ウェスリーさん=サンフランシスコ州立大教授、ハワイ出身=が代表を務める。

 遺骨の混じった土砂を新基地建設に使う計画や、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんのハンガーストライキのニュースを聞き、上原さんは「沖縄の尊厳に関わる。『平和の礎』に凝縮される、沖縄戦で亡くなった全ての命を悼み、命の尊さを忘れないという沖縄の思いに反するものだ」と署名活動を決めた。

 名桜大での研究などのため沖縄に滞在中の上運天さんは1日、具志堅さんを激励に訪れた。スペイン語、ポルトガル語での署名呼び掛けで南米からの賛同者も増えたといい、「基地問題に関して考えは違ったとしても、具志堅さんが亡くなった方々の魂のために立ち上がってくれたことに賛同が広がっている。ちむぐくるは一緒」と語った。

 署名は県に対して、沖縄防衛局による新基地建設工事の設計変更承認申請の不許可を、日本政府と沖縄防衛局に対して申請撤回を求めている。

 署名サイトはhttps://bit.ly/3kw3OIn