サッカー明治安田J2の第2節は6日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでレノファ山口FCと戦い、2―1で勝利した。開幕2連勝で勝ち点を6に伸ばし、順位は2位に浮上した。
次戦は14日午後2時から、群馬県の正田醤油スタジアム群馬でザスパクサツ群馬と戦う。
素早い連係、48秒で先制
防戦一方だった開幕戦の勝利とは違い、持ち前の攻撃的サッカーを見せ、積極的な裏抜けやボール回しで相手守備を崩した。
開幕戦に続き開始直後の得点だった。中盤でFW阿部拓馬が左サイドから右にロングボールを流し、受けたMF風間宏矢がアーリークロスを上げる。駆け上がった阿部が「当てるだけだった」と鋭角の位置からフィニッシュ。キックオフから48秒で先制点を奪った。
前半27分には相手を左右に振った後で、左サイドハーフ清武功暉のクロスを阿部がシュート。「打つ瞬間に来るなと思っていた」と、GKがはじいた球をDF田中恵太が押し込んだ。樋口監督は「狙い通りの形でゴールできた」と評価した。
新加入の清武以外は昨季、先発を務めることが多かったメンバーがスタメン。右サイドで風間と連係した田中は「長い時間で信頼関係ができている。昨季のメンバーはリーグ後半で良くなった感覚があり、自信を持って戦えている」と好感触を語った。
だが田中は「皆がまだまだだと思っている。やらなきゃいけないことは多い」と連勝にも浮足立ってはいない。課題を見据えて樋口監督は「もっとポゼッション率を上げて自分たちでプレーする時間を増やす」とさらなる進化を求めている。
(古川峻)
改善点を整理したい
樋口靖洋監督(琉球)の話 開幕2連勝をサポーターと一緒に喜びたい。ただ、まだまだ改善点がある。相手のプレッシャーを受けて自分たちからボールを失った。3点目で試合を決める作業ができなかった。守備で受けに回る時間があり、もう一度整理したい。
試合の入りが全て
渡邉晋監督(山口)の話 勝利をサポーターに届けられず悔しい。試合の入りが全て。琉球にどう攻撃を仕掛けるかを準備してきたが、ヒットしなかった。後半持ち直した時間帯を最初からできていれば違った。
(1)タピスタ
琉球 2勝(6)
2―1(2―0,0―1)
山口 1分け1敗(1)
▽得点者 【琉】 阿部(1)田中(1)【口】 草野(1)
▽観客 1086人
3点目の好機逃す
【評】前半、琉球は前線からプレッシャーを仕掛けてショートカウンターにつなげた。山口の攻撃にも中盤の選手が素早く戻って対応した。後半立ち上がりはメンバー変更した山口がペースをつかみ、13分に得点。琉球は何度もあった3点目のチャンスを逃した。