辺野古設計変更 名護市が意見提出を断念 市議会に提案せず


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名護市役所

 【名護】名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が提出した工事の設計変更申請について、名護市は8日、県に意見を提出しないと判断した。名護市議会は昨年12月の定例会で、設計変更申請にある埋め立て地の用途変更について「異議はない」とした渡具知武豊市長の意見を否決していた。市が意見を出すためには市議会の可決が必要だが、市は3月定例会に意見案を提案しない。

 市担当者によると、市は市民意見や軟弱地盤についての考え方など、12月定例会とは違う内容を盛り込んだ意見案を提案することを検討した。だが市民意見や軟弱地盤について意見を出すことが必須ではないことや、12月の市長意見を変える根拠となる市民意見がなかったことなどから、3月定例会では提案しないと判断した。県は昨年11月、名護市に意見照会しており、回答期限を3月26日と設定していた。県は26日までは回答を受け付ける方針。

 一方、沖縄防衛局は8日、県が出していた設計変更に関する質問に回答した。県によると、13項目96件全ての質問に回答があった。県は今後、内容を精査する。