【岩手日報提供】盛岡の今、発信続ける ボランティアが縁で点灯式に 興南高3年の照屋さん


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あいさつをする興南高校3年の照屋健太さん=11日、岩手県盛岡市

 東日本大震災の犠牲者を追悼する「祈りの灯火(ともしび)2021」は11日、岩手県盛岡市内丸のもりおか歴史文化館前広場で行われ、犠牲者の鎮魂と復興への願いを込めた灯籠1万1千個に明かりがともされた。長年ボランティアとして参加する興南高3年照屋健太さん=那覇市金城=が点灯式に出席し、あいさつした。

 盛岡広域首長懇談会主催。灯籠は盛岡市内の中学生や全国の有志が製作した。同日はボランティア約500人が参加し、灯籠を一つ一つ会場に配置。午後4時50分から式典を行い、復興への願いを込めて点灯した。照屋さんは小学4年生の時に見た新聞記事をきっかけに、灯籠製作のボランティアを開始。盛岡市に持参したほか、地元で被災地の様子を伝える活動を続けてきた。

 照屋さんは式典で「被災地の陸前高田市で聞いた『てんでんこで逃げなさい』という教えが心に残っている。沖縄の方言にも『命どう宝』という言葉がある」と、命の大切さを訴える教訓の共通点を説明。

 「震災から10年で復興が徐々に進んでいく様子を見て、前向きに生きていこうとする方々の姿に力強さを感じた。震災を風化させないために、これからも発信する活動を続けたい」と力を込めた。