「南部の土砂採取断念を」 採択訴えガマフヤー具志堅代表 県議会と那覇市議会へ要望書


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那覇市議会を訪れ、本島南部における土砂採取計画の断念を国に求める意見書可決を要求する要望書を提出する沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん(右)=17日、那覇市議会

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松氏は17日、沖縄県議会と那覇市議会を訪れ、本島南部における土砂採取計画の断念を国に求める意見書の可決を要求する要望書を提出した。併せて、意見書案を審議することを決めた宜野座村議会を除く39の市町村議会宛てに、同様の内容の要望書を郵送した。

 要望書では、「戦没者の血や骨粉を含んだ南部の土砂を遺骨とともに海の埋め立てに使うなど、人間の心を失った行為である」と厳しく批判。「県内のみならず国内外にもいる遺族の心を傷付ける重大な人道上の問題として南部からの埋め立て用土砂採取は断念すべきだ」と求めた。

 要望書提出後、記者団の取材に応じた具志堅氏は「土砂採取計画を断念させることは戦没者に対する供養であり、意見書は沖縄の民意を示す一つの手段だ。県議会、そして県内全ての市町村議会が、政府に土砂採取計画を断念させるための意思を示してほしい」と述べた。