ひいばあちゃんも天国で「いいね」…6歳児、入学祝いでマスク500枚寄贈


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コロナ感染防止や健康を願い、自分のお小遣いで買ったマスク500枚を、佐敷幼稚園の在園児に贈った親川青兒ちゃん=18日、南城市の佐敷幼稚園

 【南城】沖縄県南城市の佐敷幼稚園を卒園した親川青兒(じょうじ)ちゃん(6)が18日、自分のお小遣いで購入したマスク500枚を同園の在園児に寄贈した。青兒ちゃんは12月末から1月末にかけ、それぞれ神奈川県に住む2人の曽祖母が亡くなった。新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言が発令中で、葬儀に参列できなかった。青兒ちゃんは「大好きだった。みんな元気でいてほしい」と話した。

 12月末、父方の曽祖母がコロナに感染して亡くなった。その翌月には体調不良が続いていた母方の曽祖母も亡くなった。新型コロナ感染防止のために会いに行くことができず、1年以上会えないまま、再会を果たしたのは納骨後のお墓参りとなった。

 青兒ちゃんは「(生前に)会いたかった」と落ち込んでいたが、小学校への入学祝いや誕生日祝いとしてもらったお金があることを思い出し、在園児の健康を願って、薬局でマスク500枚を購入、寄贈することを思いついた。購入したマスクは18日の卒園式の前に贈った。

 青兒ちゃんは「お祝いをくれた人も、ばあちゃん(曽祖母)も、いいねと言ってくれると思う」と笑顔を見せた。
 (嘉数陽)