沓澤、一念発起のラウンドでトップに 金城、最終ホールで食らいつく 全琉アマゴルフ第1日


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 第59回全琉アマゴルフ選手権大会(主催・県ゴルフ協会、琉球新報社)が29日、恩納村のジ・アッタテラスゴルフリゾート(パー72)で開幕した。一般(6841ヤード)は金城大夢(美らオーチャード)と沓澤勝(フリー)が1アンダーの71で予選第1日の首位に立った。女子A(6177ヤード)は宮城柚(カヌチャ)が2オーバーの74で予選を1位通過。16人が決勝に進んだ。50歳以上が競うシニア(6841ヤード)は比嘉賀信(美らオーチャード)が76でトップ。32人が予選を通過した。大会第2日の30日は一般の予選第2日、60歳以上が出場するミッドシニア(6177ヤード)、レディースB(5575ヤード)の各予選を行う。

1番 落ち着いてティーショットを放つ沓澤勝=29日、恩納村安富祖のジ・アッタテラスゴルフリゾート(新里圭蔵撮影)
1番 鋭いティーショットを放つ金城大夢

◆沓澤、雰囲気も味方

 約6年ぶりの試合にも試合感覚は健在だった。初日トップに立った48歳の沓澤勝は「ちょっとした細かいところで修正できれば回れる自信はあった」と納得の1アンダー。20代との同組で「若い人たちとのプレーのリズムも合っていた」と雰囲気も味方に上々のスタートを切った。

 秋田出身で東北を中心に日本ミッドアマチュアにも出場してきた。沖縄でゴルフを学びたいという長女の思いをかなえるため一緒に移り住んだ。今回、専念してきた仕事が落ち着いたこともあり、一念発起しエントリーを決めた。

 ショットに不安はなかったが、緊張感を保って18ホールを回ることが「難しかった」と気疲れも。後半はパットが決まらず調子を崩しかけたが、17番のパー4、18番のパー5での連続バーディーで盛り返した。「やっぱりゴルフは楽しい。あしたはどうなるか分からないけど、また楽しくプレーしたい」とマイペースで戦いきる。 (謝花史哲)

◆金城大、終盤で並ぶ

 出入りはあっても我慢のゴルフで17番までイーブンパーだった金城大夢は、最終ホールをバーディーで締めくくり、先にホールアウトした沓澤に並んだ。全琉アマはこれまでなかなか上位に食い込めず「あまりいいイメージがなかった」と言うが、今回は最高の出だしとなり、胸をなで下ろした。

 前半を1バーディー1ボギーで回る。10番パー5はバーディーチャンスにつけたが、短いパットを外し、気持ちが切れて、11番でスコアを落としてしまう。ただ全体的に良かったというショットで挽回。パー3のティーショットが良く、再びイーブンに。もう一度気持ちを切り替え、プレーに集中し、最終ホールの好機につなげた。

 この大会、シニアの部で優勝経験のある父・広明さんに負けじと「そろそろ1回くらいは取らないといけないかな」と気を引き締め、2日目は雨天も予想され「我慢が続く。無理をしないで攻めていきたい」とトップ通過を目指す。

◆アプローチさえ勢い/宮城柚

 宮城柚(カヌチャ)がトータル74でまとめ、予選を1位通過した。「このコースは80台後半で回ることが多く、上出来のプレーだった」と胸を張った。インスタートで「アイアンの距離感が合っていなかった」と立て続けにボギーとするが、次の12番でアプローチがさえ、チップインバーディー。勢いに乗り「ここからパターの調子が上がっていった」と安定感が増した。

 締めの9番で残り1・5メートルのパーパットを外したのを悔やんだが、決勝に向けて「今日のように70台前半で回れるよう、パターとアイアンを安定させたい」と上位を見据えた。

◆距離感難しかった

 シニア予選1位の比嘉賀信の話 セカンドからグリーンまでの距離感が難しかった。グリーンでは、どこでボールが切れるのか読み切れず、前半はパットが全然駄目で41と崩れた。後半はパットがだんだん合ってきて35と持ち直した。決勝でも、寄せとグリーンの読みが重要になる。