泊魚市場LLPが解散 22年の県漁連競り市場移転を見据え


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単独で再開場する那覇地区漁協地方卸売市場の安全祈願祭であいさつする山内得信組合長(右端)=3月31日、那覇市港町

 県漁業協同組合連合会(県漁連)の競り市場移転を見据え、県漁連と那覇地区漁業協同組合でつくる泊魚市場有限責任事業組合(LLP)が3月31日、解散した。4月1日から泊魚市場を区切り、それぞれで荷さばきや競りを行う。県漁連の競り市場は2022年10月に糸満新市場に移転する予定。

 LLP設立により、県漁連と那覇地区漁協は2008年から合同で市場を運営していた。重複していた業務の効率化を図り、市場の機能強化、収益強化を図る狙いがあった。

 LLPの解散後、どちらの市場に水揚げするかは漁業者が判断する。那覇地区漁協や県近海鮪漁協など6漁協は連携協定を結び、組合員に那覇地区漁協の市場を利用するよう働き掛けるという。

 那覇地区漁協は31日、単独で再開場した同漁協地方卸売市場の安全祈願祭を開いた。山内得信組合長は「漁業者や仲買人、出荷業者の方々らがさらに飛躍するよう、全力で歩む」と述べた。

 県漁連の競り市場の糸満移転後、那覇地区漁協はその跡地に新たな荷さばき施設を建設したい考えだ。現在、県などと調整しているという。

 県漁連の上原亀一会長は「お互いが漁業者に貢献できるよう頑張っていきたい」と話した。