男子読谷、女子コザが優勝 県春季高校ソフトボール 上位2校は九州大会へ


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読谷―嘉手納 5回3安打1失点の好投を見せた読谷の名嘉山拍空=18日、北谷町の桑江総合運動場

 ソフトボールの第47回男子・第57回女子春季高校大会兼第76回国体予選会(少年男女)最終日は18日、北谷町の桑江総合運動場で行われ、男子決勝は読谷が8―1で嘉手納に五回コールド勝ちした。女子決勝はコザが読谷に11―2で五回コールドで圧勝した。

 男女の上位2校は九州地区春季高校大会(5月8~9日、男子・熊本県、女子・大分県)の出場権を得た。

◆男子読谷 名嘉山、追い上げ許さず

 読谷は初回に4番・濱里拓之介が3点本塁打、二回には末吉輝星のソロ本塁打で追加点。「これだけ点差があれば勝てる」。末吉は絶対的エースへの信頼感から、逆転はないと確信したという。読み通り、マウンドの名嘉山拍空が嘉手納に追い上げを許さなかった。

 名嘉山は右足を深く踏み込んでから、勢いよく投じる独特のフォームで凡打の山を築いた。五回を投げて許したのは3安打で1点のみ。最終打者を遊ゴロで打ち取ると、人さし指を突き上げて優勝を喜んだ。

 19年12月の中部リーグでの惨敗が名嘉山を成長させた。5点先行の最終回に登板したが、6点を失い逆転負け。「めっちゃ悔しかった」とそれから日本代表投手の松田光を動画で研究したり、全国制覇した先輩の奥間海人に教えを受けたりと地道な努力を続けた。

 1回戦はノーヒットノーランを達成しており「気の緩みが出た」と決勝の1失点を反省した。昨年11月の九州新人は8強止まり。準々決勝で強豪・鹿児島工を五回まで抑えていたが、甘い1球が命取りになった。「どんな相手でも集中力を切らさない。期待していて下さい」と九州での活躍を誓った。
 (古川峻)

◆女子コザ 課題の打線が12安打と爆発

コザ―読谷 二回に本塁打を放ち、仲間と喜ぶコザの當山莉々果(右)

 打撃を課題にしてきたコザが2本の本塁打を含む12安打で圧勝した。昨年10月の新人大会の雪辱を果たし、當山莉々果主将は、「コロナで練習が短くなった中、一人一人の努力が実を結んだ」と喜んだ。

 一回、先頭の外間星来が左前打を放ち、流れをつくった。犠飛などで2点を奪うと、二回に當山の本塁打で3点を追加。さらに宮城日花里が右越えの本塁打で続き、序盤で8―0と突き放した。その後も打線がつながり得点を重ねた。

 打撃賞の玉城日向子は「皆が甘い球を狙ってつなぐ打撃を意識していた」と振り返った。

 當山主将は九州ヘ向けて「初回から攻めたい。守備もさらに練習したい」と4強以上を狙う。