高齢者ワクチン接種 沖縄14市町村で月内開始 全員分確保見通せず


高齢者ワクチン接種 沖縄14市町村で月内開始 全員分確保見通せず
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 新型コロナウイルスに対するワクチン接種が県内の一部地域で始まる中、県内41市町村のうち、現時点で14市町村が月内の接種を予定していることが19日までに分かった。本紙が県内の全自治体にアンケートを実施した。ワクチンの供給量が限られているため、一部の市町村では高齢者施設入居者を優先し、次に65歳以上の一般住民を接種する計画だ。ただ、政府から示される供給スケジュールが固まっていないことなどから、高齢者全員がワクチン接種を終える時期について、12市町村が「明示できない」と回答した。

 19日時点で、ワクチン接種が始まっているのは12日に開始した宮古島市やうるま市など3市村で、週内には浦添市や沖縄市、西原町など6市町村で接種が始まる。5月に接種開始を予定しているのは26市町村。

 一方、県内で唯一、南大東村が「医師などの確保が決定していないため、ワクチン確保ができていない」とし、接種開始時期について明示できないと回答した。

 小規模離島を除き、多くの市町村が医療機関での個別接種と保健センターや公民館など公共施設での集団接種を組み合わせた形で接種を行う。

 ワクチン接種の優先順位は政府方針により、医療従事者の次に65歳以上の高齢者となっているが、現時点で供給量が十分ではないことから8市町村が対象年齢を引き上げ、75歳以上としている。その中で西原町のみ80歳以上としている。小規模離島の一部には対象を絞らない自治体もある。

 ワクチン接種の優先順位は(1)医療従事者等(2)65歳以上の高齢者(3)基礎疾患を有する者や、高齢者施設などの利用者に直接接する職員―となっている。

 (1)~(3)が終了した後、16歳~64歳の一般住民へのワクチン接種という流れとなっている。

 アンケートは14日に各市町村へ質問状をファクスで送り、16日までに全市町村から回答を得た。

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