琉球コラソン、黄新監督が就任会見「発展途上のチームで泥臭く再出発」


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新シーズンでの躍進を誓う琉球コラソンの(左から)水野裕矢代表、黄慶泳監督、石田孝一GM=23日、那覇市の県庁

 琉球コラソンの新監督に就任した黄慶泳(ファン・キョンヨン)氏(52)が23日、県庁で会見を開き「機動力のあるプレー、守り切って安定感あるゲームをしていく」とチーム改革に向けて意気込みを語った。就任は4月1日付。

 コラソンは日本ハンドボールリーグ(JHL)でここ3季は9~10位と低迷。窮状に黄氏自ら球団に接触を図り、就任に至った。2005~17年に女子オムロンの監督、18年は総監督を務め、08~12年は女子日本代表を率いた。オムロン時代には、7度のJHL優勝、11度の日本選手権制覇を果たした。19年のオムロン退団後、2年ぶりの現場復帰となる。


【黄氏一問一答】理念、心に響いた

Q.就任の経緯は。

 「チームの基本理念の『沖縄から世界へ』や、(プレーで)ファンに元気を届けるという考え方が心に響いた。オムロン退団後に、他からオファーもあったが、発展途上のチームで泥臭く汗を流して再スタートしたいと思った時、最初に浮かんだのがコラソンだった。日本に来てから初めて自らオファーした」

Q.初年度の目標を。

 「優勝以外は頭にないが、いきなりは正直言うと難しい。まずはプレーオフ進出。国体や日本選手権などの過程を経て、プレーオフを迎えられれば(優勝に食い込む)チャンスもあるのではと考えている」

Q.課題をどう見るか。

 「昨季を見ていて、前半良いリズムでも後半に突き放されての敗戦が何度かあった。原因は何か、選手と探し、解決していく」

Q.目指すチーム像は。

 「平均身長が低いので、ハードワークが求められる。機動力を出さないと大きな選手と戦えない。(相手の)テンポに遅れることなく迅速かつ臨機応変に対応できることを目指す。一つはっきりしているのは、勝つためには守備をしっかりしないといけない。ハイスコアのゲームではなく、堅守で安定感のあるゲームで戦略を練る」

Q.鍵となる選手は。

 「誰か一人が頑張ればというわけではなく、組織力が大事。個々に与えられた役割がある。だが、骨格となるのはキーパーと司令塔のセンターバック。中心がしっかりしたら勝てる。真ん中をしっかりと育てることから着手していきたい」