「オキナワ太鼓」身近に 琉球國祭り太鼓ボリビア支部が20周年


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琉球國祭り太鼓ボリビア支部のメンバーら

 琉球國祭り太鼓ボリビア支部が20周年を迎えた。今年の初旬に記念公演を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止を決めた。琉球國祭り太鼓は、1982年に沖縄市で結成されて以降、県外、海外に支部があり、総勢約2500人が活動している。

 ボリビア支部は2000年から02年にかけて、ボリビアのオキナワ移住地の日本語学校に赴任した、沖縄県派遣教師の与那嶺昭教諭が発足させた。設立した翌年8月の「豊年祭」が最初の活動となり、沖縄本部やアルゼンチン支部のメンバーが駆けつけ、祭りを盛大に盛り上げた。

 現在ボリビア支部は、国内で「Tambores de Okinawa(オキナワの太鼓)」として親しまれる。オキナワ移住地の豊年祭をはじめ、沖縄や日系関係の行事やボリビア各地のイベントに出演している。

 支部結成から20年。初代支部長の比嘉健さんから始まり、池原哲也さん、井上ゆきとさん、池原五月さん、安里直也さん、井上昭雄さんが支部長を務め、歴史をつないできた。7代目支部長の池原飛鳥さんは「設立当初の活動は地域、個人、諸団体の支援があって成し遂げることができた。(歴史の中で)特に大太鼓やパーランクーを製作していただいた故・諸見謝幸雄さんの協力は多大で、彼なくしての活動は不可能だった」と話す。

 池原さんは、活動に寄与した先輩方から次世代へ引き継がれようとしていることを指摘。「創立者の与那嶺先生や結成に携わった先輩方、協力・支援してくださった全ての人へ感謝の気持ちを忘れることなく、彼らが伝えてきた太鼓を通して『沖縄の心』を受け継ぐ意識を持って、若い活力を未来に生かしていきたい」と抱負を語った。

(安里玉元三奈美通信員)