JTA、航空便予約キャンセルは縮小傾向 秋ごろの需要回復に望み


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 日本トランスオーシャン航空(JTA、青木紀将社長)は7日、2021年3月期決算を発表した。新型コロナウイルス感染拡大による旅行需要の落ち込みで旅客収入が6割減となり、売上高は前期比55・3%減の191億円にとどまった。85億円の経常損失、60億円の純損失を計上し、1967年の創業以降で最大の営業赤字となった。バブル崩壊後の93年に計上した赤字額を上回った。

 年間の旅客数は同59・1%減の126万1千人となり、売上高のうち旅客収入は同59・9%減の150億円だった。新型コロナの第1、2波が直撃した上期の旅客数が前年の29%まで落ち込んだが、下期は政府の観光支援事業「GoToトラベル」効果などもあり、前年の53%に持ち直した。

 輸送量は同24・5%減の2万2196トン、貨物郵便収入は20・4%減の17億7500万円だった。新型コロナや消費税増税の影響で減少となった。

 営業費用は19・3%(66億円)減の276億円だった。航空需要の減少に伴い35%減便し、変動費用の節減を図った。運航便数は前年の2万5612便より34・6%減の1万6743便だった。全社員の賞与カット、外部委託していた業務の内製化で人件費を抑え、固定費を抑制した。22年度入社の採用活動は中止した。